労災相談室

☎048-862-0355

03月

後遺症慰謝料

後遺障害等級 後遺症慰謝料の金額 労働能力喪失率
第1級 2800万円 100%
第2級 2370万円 100%
第3級 1990万円 100%
第4級 1670万円 92%
第5級 1400万円 79%
第6級 1180万円 67%
第7級 1000万円 56%
第8級 830万円 45%
第9級 690万円 35%
第10級 550万円 27%
第11級 420万円 20%
第12級 290万円 14%
第13級 180万円 9%
第14級 110万円 5%

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「業務上災害」、「通勤災害」と認定されるための基準

労災保険の給付が行われるのは、「業務上災害」、「通勤災害」に該当する場合に限られます。どのような要件を満たせば、「業務上災害」、「通勤災害」として労災保険の支払いを受けられるのでしょうか。

「業務上災害」の認定

kega労災保険における「業務上災害」とは、労働者が事業主の支配下にあることに伴う危険が現実化したものと経験法則上認められる場合をいいます。

労働者が労働契約に基づいて使用者の支配下にある時の被災であることを「業務遂行性」、使用者の支配下にあることに伴う危険が現実化したと経験法則上認められることを「業務起因性」といい、この2つの基準によって業務上災害と言えるかどうかが判断されます。

例えば

例えば、休憩時間中は業務から離れてはいますが、休憩時間を事業所内で過ごしているような場合には、使用者の支配下にあると言えるので、業務遂行性は肯定されます。

したがって、あとは事業所施設の欠陥によって事故が発生した場合のように勤務時間中であっても同様の事故が発生する可能性があったと言えさえすれば、業務上災害と認められることになります。

逆に、勤務時間中の事故(したがって、「業務遂行性」は肯定される。)であっても、例えば、同僚と私的なもめごとから喧嘩になってケガをしたというような場合には、「業務起因性」が否定されるため、業務上災害には当たらず、保険給付を受けることもできません。

「通勤災害」の認定

jiko労災保険法では、保険給付の対象とする通勤災害の「通勤」について、「労働者が就業に関し、住居と就業の場所との間を、合理的な経路及び方法により往復すること」をいうとしています。
そして、往復の経路から逸脱・中断した場合、経路の逸脱・中断をしている間およびその後の往復については、「通勤」から除くとされています。

例えば

帰宅途中に居酒屋に立ち寄り、それなりの時間お酒を飲んだというような場合に居酒屋での飲酒中、そして、居酒屋から帰宅するまでの移動中に事故にあっても「通勤災害」とは言えないということになります。

もっとも、夕食の惣菜を購入するとか、医者の診察を受けるなど日常生活に必要な最小限度の行動をする場合には、その用事を終えた後の移動については、通常「通勤」となるとされています。

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請求できる損害の内容 -労災保険との関係-

請求できる損害項目

民事上の損害賠償請求によって請求できる損害項目は、

  • 治療費
  • 休業損害
  • 慰謝料
  • 後遺症が残った場合の逸失利益
    (事故によって後遺症を負わなければ得られたであろう将来の収入)

などになります。

後遺障害について

1 後遺症に対する補償・賠償

労災により後遺症が残ってしまった場合には、会社に対して、

①後遺症が残ってしまったことについての慰謝料(後遺症慰謝料とも言います)
②後遺症により、労働能力が低下したことによる逸失利益

の補償・賠償を請求することができます。

後遺症の補償は、ご家族を含めた今後の生活の支えとなるものです。
弁護士に相談して、正当な補償を請求することをお薦めします。

2 後遺症の内容と等級

労災により、後遺症として認められる例と等級は次の表のとおりです。
<<表はこちら>>
ご自身の後遺症が、何級に相当するかについては、弁護士にご相談ください。

3 後遺症慰謝料

後遺症慰謝料は、後遺症の等級により、次の表の金額が基準になります。
<<表はこちら>>
後遺症が残ってしまった場合には、後遺障害等級に応じて、表の金額の補償を請求することが考えられます。

4 後遺症による逸失利益の補償・賠償

後遺症による逸失利益の補償・賠償は、以下の計算式により、基準となる金額を計算します。

kashitsurieki

  • 労災前の収入

源泉徴収票等を参考に、労災前の収入を確認します。

  • 労働能力喪失率

労働能力喪失率は、労働能力の低下した程度(%)のことです。
労働能力喪失率については、後遺障害の等級に応じた労働能力喪失率を参考に、被害者の職業、年齢、性別、後遺症の部位、程度、事故前後の稼働状況等を総合的に判断します。
例えば、労災により、左手の親指を失ってしまった場合には、第9級12号になりますので、労働能力喪失率は35%が基準になります。

  • 労働能力喪失期間について

労働能力喪失期間は、症状固定日から原則として67歳までの間です。
症状固定日とは、治療を係属してもこれ以上症状が改善する見込みの無い状態になった日のことをいいます。
症状固定日の時点で、67歳以上の方については、男性・女性の平均的な余命の半分の期間が労働能力喪失期間の基準になります。
具体的な平均余命と労働能力喪失期間については、弁護士にご相談下さい。

  • 中間利息の控除

逸失利益の請求は、長期間にわたって発生する収入減少を一時金で受け取るため、将来の利息分を差し引き計算することになります。
この差し引く将来分の利息を、中間利息の控除といいます。
逸失利益として請求できる金額は、将来もらえるはずの金額から、それまでの利息分を控除した金額ということになります。
具体的な中間利息の控除の計算は、労働能力喪失期間によって異なりますので、弁護士にご相談ください。

5 労災保険による給付との関係

後遺症による逸失利益の補償を請求する場合には、逸失利益の請求額から、すでに労災保険給付を受けた一部は控除されますが、将来の労災保険給付予定分は控除されません(最高裁昭和52年5月27日判決・判例時報857号73頁)。

なお、後遺症による慰謝料からも、逸失利益からも、労働福祉事業に基づく特別支給金は差し引かれません。

労災保険との関係

joseibengoshi労災保険の給付請求もしていて、すでに支給も受けている場合には、労災保険給付と損害賠償とを二重に受け取ることはできません。

ただ、労災保険では、「慰謝料」に相当する給付はないので、慰謝料の支払いを受けようとするには民事上の損害賠償請求によるほかありませんし、休業損害についても、労災保険からは平均賃金の6割が支払われるだけなので(労災福祉事業から2割の特別支給金が支払われますが、これは損害の補填とはみなされません。)、民事上の損害賠償請求によって、不足する4割分を請求することができます。

具体的にどの程度の請求をすることができるかについては、労災保険の支給内容を確認できる資料をお持ちになって、弁護士に相談をするようにしてください。

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労働者であればOK

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労災保険は、事業所に雇用される労働者であれば、誰でも保険給付を受けることができます。

パート、アルバイト、契約社員、日雇いといった雇用形態に関わりありませんし、ビザの有効期限が切れてしまっている外国人労働者であっても給付を受けることができます。

『会社役員』と労災保険給付

会社の経営者、業務執行権を有する取締役、理事、代表社員は、原則として労災保険の給付を受けることはできません。

しかし、会社の役員であっても、工場長や部長など従業員としての身分も併せ持っているいわゆる兼務役員については、労災保険の給付を受けられる場合があります。

通達でも、「法人の取締役、理事、無限責任社員等の地位にある者であっても、法令、定款等の規定に基づいて業務執行権を有すると認められる者以外の者で、事実上、業務執行権を有する取締役、理事、代表社員等の指揮、監督を受けて労働に従事し、その対償として賃金を受けている者は、原則として労働者として扱うこと」とされています(昭和34年1月26日 基発第48号)。

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労災にあったら、何をしておくべき?

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証拠の収集
-写真撮影や録音、タイムカード・営業日報などの資料の確保を!

労災保険の申請をするにも、事業主に損害賠償を請求するにも、まず、災害発生状況や職場の労働環境の実態をきちんと把握しておく必要があります。
事故の発生に労働安全衛生法や刑法などの法律違反が指摘できるようなケースであれば、労働基準監督署が調査に入ることになるので、その資料を後日、情報公開請求等によって入手するということも不可能ではありません。

しかし、そのような事情がなければ、自分の力で、現場の写真を撮影したり、事故の目撃者から事情を聴いてその内容を録音しておくなど、証拠の収集・保全に努める必要があります。
長時間労働による疲労の蓄積が事故の発生に影響しているようなケースでは、タイムカード、営業日報などが労働実態を把握する資料として重要になります。機械の欠陥、整備不良によって事故が発生したようなケースでは、機械のカタログ、整備点検記録などが役に立ちます。

どのような資料が必要になるのか判断がつかない場合には、まず、弁護士に相談をしてみてください。

証拠保全の申立て

労災事故に関連した証拠を会社側が所持しているが、その提供に協力してくれない、あるいは、責任追及を恐れて、もしかするとその証拠を破棄してしまうかもしれないといった場合には、裁判所に証拠保全の申立てをすることを検討する必要があります。

証拠保全とは、あらかじめ証拠調べをしておかないとその証拠を使用することが困難になる事情があると認められるとき、裁判所が、関係者の尋問や現場の検証、書証の取調べ等を行うという手続です。医療過誤事件でよく使われる証拠収集の手法ですが、労災事件でも活用することができます。

弁護士への相談

労災保険の請求をしたけれども労働基準監督署に請求を認めてもらえなかったとか、会社に賠償を求めたけれども取り合ってもらえない、さらには、そもそも会社に補償・損害賠償を求めることができる事故と言えるのか自分では判断ができないといった場合には、まず、弁護士に相談してみてください。労働問題に精通した弁護士が相談にあたります。

埼玉総合法律事務所 労災相談 弁護士一同2017

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